オンラインサロンにおける入退会者管理の自動化の是非

先の記事『オンラインサロンを開設するために必要なシステム』の中で大手オンラインサロンを利用して開設する方法をご紹介しました。

 

大手オンラインサロンのトップページを見ると、そこで開設するメリットのひとつに「入退会処理を自動化」という項目があります。

説明を読むと「オンラインサロン運営に欠かせない入退会者の管理が自動化されることで運営の負担が大幅に軽減されます」と書かれています。

大手オンラインサロンの場合は、会員登録からコミュニティプラットフォームへのアクセスまでが、ひとつのパッケージとして専用設計されているため全てがシームレスに繋がっていて完全自動化(システム化)されているため上記のようなセールストークが可能となります。

確かに、オンラインサロンにおける会員管理はとても重要で、弊社のシステムなど外部サービス(Facebookグループなど)をコミュニティプラットフォームとしてシステム構築されている一般的なオンラインサロンの場合、入退会管理には人的運用リソースがかかりますし煩雑にもなります。(このあたりの詳細は、オンラインサロン内の勉強会のテーマにしたいと思います)

 

これらを踏まえて、今回の記事のタイトル、オンラインサロンにおける入退会者管理が自動化(システム化)されていることの是非です。

 

普通に考えれば、全自動(システム化されている)の方が楽だし、人的運用がないことで間違いも発生しないし、良いことずくめのように思えますが本当にそうなのでしょうか?

逆に、手作業による運用は手間もかかりますし、間違って問題が起こる可能性もありますが本当にダメなのでしょうか?

 

入退会管理が、完全に自動化(システム化)されたオンラインサロン、人的作業が必要なオンラインサロン、両方の立ち上げに関わったり運営を見てきた経験とコミュニティマネージャーの役割を踏まえた上で考えると、実は、人的作業が必要なオンラインサロンの方がオンラインサロンとしての最適解なのではないかと思っています。そう思った最大の理由は、オンラインサロンにおける入退会者管理で最も重要なことは、誰が入会して誰が退会したかまでしっかり把握出来ることなのではないかと思います。コミュニティとは主催者と会員とのコミュニケーションの場であり双方で顔が見えることが重要(だから匿名を認めていないオンラインサロンが多いのだと思います)で、入退会管理を完全に自動化(システム化)してしまうと会員の顔が見えずらくなってしまうデメリットがあります。

 

具体的に解説します。

 

まず、入退会の自動化とは?

 

入退会処理が全てシステム化されていて、そこには人的運用が介在する余地がない状態です。

このフルオートの入退会システムで構築されたオンラインサロンで起こった事例を共有します。(この事例に対する感想をぜひお聞かせください)

 

あるオンラインサロンは、毎月1日が決済日で初回の決済は直近の決済日という設定でした。例えば、入会日が2日だった場合、初回の決済日は翌月の1日になります。この仕組みを理解すると、毎月2日に入会して月末に退会する…これを繰り返すと、無限無料利用が可能となることがわかります。実はこの方法、利用規約的には問題ありませんし違法でもありません。では、なぜこのようなことが可能な決済の仕組みにしているのか?それには理由があって、オンラインサロンの集客において、中で何が行われているのかが一切わからない(規約によって外部への情報拡散を禁止しているケースが多い)ため入会に踏み切れない人がいることを想定し、無料期間を意図的に作ることで「お試し入会してください」というセールストークが出来るようになります。これが一番の理由だと思います。では、一旦、集客のためという理由を外して、この問題を回避する方法を考えた場合、対応策は単純で、このコミュマネブと同様、無料期間を作らない、初回決済を入会登録時に日割りで決済する仕組みにすれば解決できます。集客のためのお試し期間(無料期間)をなくすのか、それとも無限無料利用を容認するのか…これが、入退会処理を自動化(システム化)した時のジレンマです。

 

では、見方を変えて、無限無料利用をする人側の目線で考えてみますと、実際にこの方法を実行しようと思った時に考えるのは、「バレないだろうか?」ってことではないでしょうか?もちろん、法的にはNGではないですが、気持ち的にはグレーな行為だという認識はあるはずで、実行する際に「誰かに気付かれないか?」という不安はあるのではないかと思います。この「誰か」という部分が重要で、自動化(システム化)されているオンラインサロンの場合、相手は機械(プログラム)ですから罪悪感も薄らぐのではないでしょうか?しかし、この「誰か」の部分に人の存在を感じられたとしたら(例えば、入会時のフローで「本人確認するために承認には数日かかります」的な表記があるだけでコミュニティマネージャーがコツコツ認証してるのではないかと思わせる)何度も入退会を繰り返すことで確実に認知され個別に注意されたり悪質な場合は入会を拒否されたりするかも、という発想になるのではないでしょうか。

 

つまり、自動化(システム化)されていない(人的運用が介在する)ことで、お試し期間(無料期間)を設定した決済方法にしたとしても無限無料利用者に対する抑止力となります。これが、オンラインサロンの入退会管理の仕組みとしては人的運用が介在する方が最適解なのではないかと考える理由です。

 

さて、ここまで「入退会管理を自動化するのがいいのか?人的運用するのがいいのか?」という入退会管理に対してシステム的なアプローチで解説してきましたが、コミュマネブはコミュニティマネージャーのスキルアップオンラインサロンですから、その視点で考えてみたいと思います。

 

コミュニティマネージャーのタスクとして入退会管理を捉えた場合、重要なポイントとして会員の顔と名前(場合によってはニックネーム)を一致させられるかどうかではないでしょうか。一致させることさえできれば、入退会管理の仕組みは自動でも人的運用でもどちらでもいいと思います。コミュニティを安定運用して行くために、この会員を認知する作業がとても重要で、すぐには無理だとしてもオンラインサロンを運営していく中で、さまざまなコミュニケーションが発生した際に可能な限り会員ひとりひとりを認知していく作業を行うべきだと思います。入退会管理はこの認知するための最初の大事なタッチポイントだという認識を持つことでやるべきことが見えて来るのではないでしょうか。

back to lists

related posts

最近の記事
#tags
share